初フルマラソン完走
横浜マラソン完走した
tl;dr
- 2023/10/29 に開催された横浜マラソンを完走した。タイムは 4:49:31(ネット)
- 体力的には問題を感じなかったが 35km 過ぎからの足の痛みがひどかった
- 名物(?)の高速道路は走りづらいの一言
今後の自分のために、準備したことや得た学びを書いておく。
初のフルマラソン
なぜ応募してしまったのか。
やるしかない#横浜マラソン pic.twitter.com/NniBbbG9Vg
— nabetama (@nabetama) May 17, 2023
当選が確定したのが 5/17。Strava にて、そこからの練習状況を見てみると‥
驚くほど練習していない。いったい何をしていたのか‥ 練習を再開したのは 3 か月前を少し切ったあたり。その頃は fitbit Versa を使って計測しており、fitbit → Strava 連携がなぜか失敗していたので Strava にログが残っていなかった。ただ 2 日に 1 度は練習した。
Garmin Forerunner 265 購入
このまま自己流トレーニングを続けても 42.195km を完走できる気が全くしなかった。どうすればいいのか? 形から入るしかない。そう思って Garmin Forerunner 265 を購入した。決め手は一つ。
ランニングの目標を達成するための機能が揃っていること
付加価値で言えば AMOLED ディスプレイであることやリセールバリューの良さなど多々あるが、ランニングに特化していることが一番の決め手だった。
練習内容
Garmin に従う
Garmin コーチに言われた通りに練習する。本当にこれだけ。
Garmin Connect アプリ上から大会を検索して登録し、目標タイムを入力するとそれに合ったメニューを作成してくれる。あとはその通りに練習するだけ。
頻度としては週 4-5 日、平日は仕事を終わらせて夜に走り、土日祝日は日中に走った。幸い、雨天が少なかったり、休息日が雨天だったりと恵まれていたように記憶している。ただ、雨だろうが強風だろうが「行きたくないない。行きたくない」と言いながら走りに行った。
意識的に高低差のあるコースを選ぶ
平坦なロードだけではなく、高低差のある場所でも走ったほうが良いらしいというウェブ上の情報を鵜呑みにし、近所にある高低差のある公園も週に 2 度は走っていた。ちょっとした上り下りでも連続でやってくると心拍数が上がっていた、すなわち負荷が高かったということなのでフルマラソンにも効果はあったと信じている。
ランニングしてた公園の高低差グラフ。正確に出ていて面白い#garmin pic.twitter.com/RLIP4Mcrah
— nabetama (@nabetama) October 8, 2023
Garmin は飽きさせない
Garmin 先生は様々なメニューを取り入れてくれるのも良かった。ベース走、スプリント、インターバル、乳酸閾値走、リカバリー…。ペースの指定も日によって変わったりする。たまの休息日が嬉しくてしかなかったのも覚えている。
インプット
三津家貴也氏の YouTubeをよく見ていた。動的・静的なストレッチから、ランニングのフォーム、お尻を使って走る、疲れずに走る方法などなど、走ってるときに意識するようにした(出来ているとは言ってない)。
2 週間前
ビールをやめ、揚げ物等の油ものを控えた。
2 日前
カーボローディングをした。これはレース前に炭水化物を多く摂ることで、グリコーゲン貯蔵を最大化する方法だ。エネルギー供給が向上し、スポーツパフォーマンスが向上するらしい。 そこで、どら焼きとカステラをおやつや食後に食べるようにした。また普段は夕飯に米を食べることは少なかったが必ず食べるようにした。
靴ずれしたこともあって、レース前の 2 日間は休養に当てた。
レース当日
5 時半に起床して外を見て絶望した。雨が降っている‥。手荷物預け入れを「希望なし」にしたことを大変後悔したが悔やんでも仕方ないので行くしかない。幸いスタート時に防寒着は処分できるらしいので、10 年以上前に買ったジャージ上下を着て自宅を後にした。直近 4 週間の走行距離は 150km。最長でも 12km しか走ってなかったが 「自己流ではなく Garmin 様の言う通りに練習したから大丈夫」 という謎の自信があった。
当日持っていったもの
服装
服装は普段ランニングに行くときと全く同じ。
- 頭: エアシェッドキャップ
- シャツ: M's Cap Cool Lightweight Shirt
- パンツ: M's Strider Pro Shorts - 5 in.
- 靴下: タビオ レーシングランプロ 5 本指ソックス
- シューズ: On Cloudmonster
ゼッケンは自宅にてゼッケン留めを使って事前に留めておいた。安全ピンのようにシャツを傷つけずにゼッケンを留めることが出来、再利用も可能で非常に便利なアイテムだ。記録計測用のタグ(シューズにつけるタグ)も自宅で装着してから向かった。
給食
レース中に足を攣ったり電池切れにならないよう、AMINO SAURUS GELを持っていった。9km 毎に機械的に使うと決めた。ジェルは SALOMON の PULSE BELT に入れた。練習時もたまに使うことがあるが、非常に優れたアイテムでとても気に入っている。ジェルとスマホを入れて走ってもまったく揺れないのが良い。本当に全く揺れない。装備しているのを忘れるくらいだ。
靴ずれ対策
レース前最後の練習で靴ずれをしてしまったため靴ずれブロックをアキレス腱付近に貼り付けた。これによって不安材料を払拭できたので本当に対策しておいて良かったと思っている。この商品はキズパワーパッドと同じ会社が作っている。個人的にキズパワーパッドには絶大なる信頼を置いているので今回も安心して使うことが出来た。
当日からレース直前まで
レース 30 分前に家から持ってきたアミノバイタルを飲みトイレも済ませた。
手荷物預け入れをしないにも関わらず、一度パシフィコに行ってしまい、そこからまたスタート位置である市役所前あたりに戻ったことにより、既に 7,000 歩近く歩いていた。ウォーミングアップだと思っておこう‥。自分は最後方の J ブロックからスタート。雨が降っていて、ただひたすらに寒かった。風がもう少し強かったら低体温症になる人もいたんじゃないだろうか。
スタート
自分のブロックからスタートライン通過までは 20 分ちょっとかかった。スタートの整列前にウォーミングアップとして動的ストレッチをしたが、体はすっかり冷えきってしまいカチカチになっていた。スタート直後はこまめに時計を見てラップを確認し、周りのペースに惑わされないように努めた。喉が乾いてなくても給水は毎回必ず立ち寄ると決めていたので自分を過信せずに機械的に給水した。
35km 付近まで
自覚している限り、体力面は全く問題を感じなかった。予定通りほとんどのラップを 6'45"/km 付近のペースで走れていた。道幅が狭くなるところや高速道路入り口などは渋滞するため、巻き込まれて一時的にペースが落ちたが、それ以外では決めたペースを守った。また給水は欠かさず行うことができていた。 持ってきたジェルを 9km ごとにしっかり食べたおかげか、いわゆる「魔の 30km」も無かった。もちろんこれは単に偶然かもしれないが。
33km あたりから徐々に足が痛くなってきたことには気づいていた。高速道路に入ってしばらくのところで「足が痛い?気のせいです!」と書かれたメッセージボードを掲げていたボランティアの方がいた。ウケ狙いだったのかもしれないが、以降はその言葉を心のなかで幾度となく思い出し、ゴールに向かったので個人的には感謝している。ありがとう。
高速道路は走りづらい
高速道路のカーブは走りづらかった。車で走るときは意識していなかったが、高速道路のカーブには肉眼で確認できるほど明らかなバンク角がある。これによって円の外側の足(高い方)の大腿筋に負担がかかり続けていた。長く走っているとこれがじわじわと蓄積されていく。非常にストレスのたまる区間だった。
ランナータグのストレス
記録計測用のランナータグというものがあり、これをシューレースに固定して走らなければならない。紛失は即失格という厄介者だったため、同梱されていた付属の針金のようなものでガチガチに固定した。これが一歩ごと、ごくわずかにタグが足の甲に触れていたようだ。同じ動作が何万回と繰り返され、終盤にはストレスを感じるようになってきた。幸い足の甲の皮がズル剥けになって出血とかそういうレベルではなく、違和感を感じ続ける程度だった。
35km 以降
足の痛みは増幅していく。それに対して残酷にペースが落ちていくのを明らかに実感した。振り返って見ると 38km のラップは 7:12/km だった。
幸いなことに体力に全く問題は感じなかった。胸の痛みや息苦しさも一切なく、足の痛みだけだったのでこれは忍耐しかないと逆に割り切ることが出来た。
40km からゴールまで
ただただ足が痛い時間が続く。 「もしここで歩いても痛い時間が長引くだけで損」 「体力は全然問題ない」 そう言い聞かせて、最後は根性でなんとか腕を振ってペースを上げた。
ゴール
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ゴール後に歩いたとき、足の腱や筋肉がランニング中の形で固まってしまったような感覚があることに気づいた。とにかく足が痛い。また顔を触ると汗が乾いて残った塩だけが残っており、顔を拭うとザラザラとした塩が手についてくる。Garmin で見ると推定発汗量は 4,600ml だったので給水しなかったら確実に脱水症状になっていただろう。
運営してくださった方々に本当に感謝しかない。途中、給水が一箇所でも無かったらゴールできなかったと思うし、この大会があったからクズな自分でも努力を継続することができた。本当にありがとうございました。
帰宅
少しでも痛みが緩和すればと、みなとみらいホールの近くで 10 分ほど静的ストレッチを行った。帰宅後、浴槽に水を貯めて両脚をアイシングした。めちゃくちゃ気持ちよかった‥。シャワーの後は 2 週間ぶりくらいにビールを飲んだ。フルマラソンは肝臓負荷がヤバいらしいので、レース後はアルコールは飲まないほうが良いといたるところで書かれていたが、どうしても飲んでみたかった。我慢も体に悪い(当社比)。一応、焼け石に水で言うところの水であるヘパリーゼを飲んでおいた。夜はすぐに眠くなるかと思ったが、思ったよりも寝付きが悪かった。明らかに脚が火照っていたのでもっとアイシングするべきだったと思う。アドレナリンも出ていたのかもしれない。
翌日
両脚ともに、すさまじい筋肉痛。徒歩はたいしたことないが階段が非常に辛かった。上りよりも下りがつらかった。有給休暇にしても良かったが、休むと遊びたくなってしまうので、仕方なく普通に仕事をした。翌日の体の痛みは以下。
- 肩: 異常なし。ランニング前は必ず懸垂をしていた効果か?
- 腕: 異常なし
- 腹: 腹直筋はやや痛い。脇腹は腹斜筋もその奥の筋肉も痛い
- おしり: やや痛い。ストレッチすると痛い
- 大腿筋: 痛すぎ。右のほうが痛い
- 膝の裏の腱: 痛い。右のほうが痛い
- ふくらはぎ: 痛くはない。ただストレッチをするといつもより硬い感じ
- 足の裏: 問題なし。レース後は痛かったのに不思議だ
さいごに
学びは以下。
- 荷物預け入れは基本的に申し込もう
- 雨対策に捨てても良いカッパを持っていこう
- 給水は毎回必ず行う
- ジェルは持っていく
- 過信せず靴ずれ対策する
- ランナータグは締めすぎない。いい感じの留め方探しておく
- アイシングは長めに
- もっと練習しろ
Garmin 先生、木曜日からまた走れって言ってるけど正気かな‥。
おまけ
手荷物預け入れを希望しなかった場合はランドマークタワーの観覧券がもらえる。 後日、息子が楽しそうにしていたので良し。